- 科学理論の経験的基礎としての観測データ(実験データ)は歴史的に限定されたものである
---- 歴史的に限定されたデータに基づく理論「評価」をめぐる問題 ----
こうした問題について、実際の歴史的事例をもとに考えてみよう。
- <A.推測 and/or データ and/or 先行理論 →→ B.科学的仮説 →→ C.十分な経験的根拠をもつ科学的理論>という螺旋的サイクル
段階Aにおける「前-科学的なもの(pre-scientific)」=「非-科学的なもの(non-scientific)」と「科学的なもの」の共在
理論的仮説形成の出発点は「データ」とは限らない
科学的思考とイデオロギー的思考の歴史的未分化状態からの出発
理論と経験との分離→→自然哲学と神学(自然に関する神学的見解)との分離→→自然哲学と自然科学の分離
理論的思考過程における経験的コンテクストと理論的コンテクスト
- 科学における仮説の問題・・・真理はすぐに明らかになるとは限らない
- 科学と宗教の関係・・・地動説の歴史的展開過程とキリスト教的思考
- 科学理論の形成過程における経験的文脈と理論的文脈・・・<論より証拠> vs <証拠より論>
- 科学・技術の進歩と、思いがけぬ新しい「危険性」の登場・・・精米技術の進歩と脚気
- 天文学的問題からニュートン物理学へ・・・中世と近代の連続性と不連続性